謙遜は日本人だけなのか?ドイツで考えてみる。 

「謙遜は美徳」。日本人で育った人ならば、例え褒められたとしても、「いえいえ、めっそうもございません、わたくしめが・・・」というような回答をしがちです。逆に日本では「外国人は謙遜しない」ということも通説となっています。これって、一体本当のことなんでしょうか。

謙遜なら、イタリア人だってドイツ人だってする。

ずいぶんと前の話ですが、友達の誕生日パーティーでかわいいイタリア人の男の子がいたんです。で、その男の子をゲイのアーティストが口説いていて(?)。その会話はこういう感じ。

アーティスト:「君、本当にかっこいいよね~(うっとり)。今からでも遅くない!モデルになった方がいいよ!」

イタリア人:「いやいや、ほんとそんなんじゃないから!汗」 以下、数回繰り返し。

へぇ~、イタリア人だってこんな時は謙遜するんだ!と少し驚いた私。

それからまた違う例。先日、友達とその彼と3人で食事をしていた時のこと。これまたイタリア人(女性)が料理を作ってくれたんです。で、彼(ドイツ人)が「ルシア(仮名)のは本当に料理が上手だ!君はレストランを開いた方がいい!」とべた褒め。

イタリア人の彼女は「そんなことないわ」と言ったのですが、彼はもう一度彼女を同じように褒める。すると、彼女はかなり迷惑そうに、本当に恥ずかしいからやめてよ、と言わんばかりにうつむいてしまったのです。

料理好きな彼女でもこんな反応するんだ・・・とまたも驚き。

で、お次はドイツ人。私の友達に日本語を話すドイツ人が数名いるんですが、「日本語上手だね~」という話になると、「うーん、まだまだだよね・・・」と返してきます。

もちろん、人によるでしょう。前述のドイツ人は日本社会をよく知っている人たちなので、日本人的謙遜が身についているとも言えますが、それでも「日本人以外は謙遜をしない」というのは、誤解なんじゃないかということです。

 

謙遜の概念が違うのでは、と仮定

書いていて思ったのは、欧米の方は人をよく褒めることにも関係しているのかも!

ドイツ人はあまり褒め上手ではないと思いますが、でも人を褒める機会は日本よりも多い気がします。でも、自分の能力以上に褒められると、居心地が悪いのはどこの国の人だって一緒。いや、それほどでは・・・と言う傾向にある気がします。

一方、自分が自信を持っていることを褒められれば、きちんと「ありがとう!」と言っている人が多いとも感じます。ここが、日本人の謙遜との違い。日本人は、自分が自信を持っていることを褒められても、やはり謙遜してしまいますよね。

なんでしょうね、この謙遜ルール?中には謙虚な人もいるでしょうけど、私なんか思ってもいないのに謙遜してしまう時ありますからね。

「外国人は謙遜しない」という説は、いろいろな条件を付けた上であれば、本当のことだと思いますし、条件をつけなければ、「そもそも外国人ってどこの国を差してるの?」という話から始めなくてはなりません。日本人の言う外国人ってアメリカ人のことを指す場合が多い気がしますが、アメリカ人とドイツ人は国民性もけっこう違いますし、同じヨーロッパであってもドイツ人とイタリア人の国民性は相いれないものもありますしね。

 

仕事以外なら、条件付きで謙遜してもいいんじゃない?

ただ、一般的に言って仕事上で謙遜はしないですね、ヨーロッパの人たちは。謙遜して、自分の不利益になることは絶対に避けたいし、アピール命のこの社会で謙遜なんてしてたら、バカを見てしまいます。自分で謙遜してしまえば、その後誰も自分を引き上げてくれる人はいません。ある意味で、みんな、ライバルですから。

 

で、結局、何がいいたいんだ?ということを、まとめると、謙遜するかしないかは状況次第、人にもよるし、国民性にもよるので、「外国だから外国のルールに従わないといけない」とがちがちになる必要なんかないってこと。謙遜が体に染みついているなら、それを変えることは難しいでしょうし、別に謙遜したからって、仕事以外は別に不利益被ることもないんです。

ただ、「愚妻が、愚息が~」みたいに過度に謙遜するのであれば話は別です。私、この謙遜は人を貶めているので、悪だと思います。あと、ネガティブすぎる謙遜は、やめた方がいいですね。自信のなさからくる謙遜は、努力してください、としか言えない。

でもそれ以外、あまりに海外に身を適応させすぎて、自分が自分でいられなくなるようであれば、謙遜ぐらいばんばんしましょう。自分が自分でいられるか、が外国で生きていくには大切なことなんじゃないかなと思います。あ、当たり前のこと言っちゃった・・・

 

ちなみに筆者、大昔まだまだいろんなことに無知だった頃、例えば何か褒められたとしたら、全力で肯定していました。「かわいいね~」「当たり前じゃない!」みたいな。謙遜のさじ加減がまったくわからず、ただの勘違いな女だったということを懺悔として、ここに記させて頂きます・・・。


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