Last Updated on 2022年4月12日 by Jo
ここ数年ベルリンへの移住が注目されています。フリーランスや就労ビザの取得が比較的簡単だということや、教育費や生活費が格段に安い、また独特のカルチャーがベルリンが人気の移住先となった理由として挙げられます。
ベルリンに住んでみたい!という人は多いと思いますが、移住に向けて気になるのは言語。
ベルリンはインターナショナルな街だからドイツ語が話せなくても英語だけで生活できるっていうけれど、実際のところどうなの?という疑問に答えます!
「ベルリンは英語だけで生活できる」は本当か?
筆者は2013年の7月にベルリンに引っ越してきました。この記事を2018年12月に加筆している時点で約5年半ベルリンに住んでいます。
5年も住んでいればさぞドイツ語が上手なんでしょうね!と思われるかもしれませんが・・・超下手です。
いろいろと言い訳はあるんですが、それは後述するとして、
わたしがドイツ語を話せないまま、5年以上過ごしたことを見ればわかるように・・・
英語が話せれば、ベルリンではなんとか生きてはいけます。
職場も英語環境ですし、彼氏や友達とも英語で話しているし、お店の人にもだいたいは英語で通じるし・・・という具合に、なんとか英語だけで生きて行けることは事実です(5年も暮らしていてドイツ語が話せないことを超負い目には感じている)
ただ!
不便であることは間違いありませんね。
困る場面をざっと挙げてみると、
1. 外人局(Ausländerbehörde)
「外人局」とはビザの申請をする場所で、ベルリンに住んでビザの更新を行う限り関わっていかなくてはならない場所です。
その外人局でビザを申請するにあたり・・・ドイツ語を話せた方が便利なことは間違いないです(担当の面接官によりますが)。
私はドイツ語ができなかったばっかりに4時間待って門前払い、後日ドイツ語が話せる友達についてきてもらったこともあります。
ビザ関係のことで言えば、将来永住権を取りたい人は、永住権申請の時にドイツ語B1レベルが求められるので、準備しておくに越したことはありません。
逆に言えば、「ベルリンには1、2年住むだけ!」ときっぱりと割り切っているのであれば、若干不便ではありますが、ドイツ語なしで英語だけでも生活してはいけるでしょう。
2.病院の受付
長く住めば住むほど、年を重ねれば重ねるほど、必要になってくるのが病院。
特に30代以降って定期的に検診しないといけないケースも多いですから、病院に行く機会は必然的に若い頃よりも増えます。
実際に診てくれる医者の先生はほとんど英語を話してくれますが、問題なのはアポイントメントを取る時。
英語を話してくれる受付の人と奇跡的に出会える可能性もあるけれど、基本的にはドイツ語オンリーと思っていた方が◎
(追記:でも最近はオンラインで病院の予約もできるようです。こちらの記事にどのサイトを使うのか等々書いていますので、ご参考までに 【ドイツ生活】乾燥でひどいかゆみが出た場合の対処法 )
3.役所関係
上記の外人局もそうですが、住民登録、税務署などのお役所関係はドイツ語オンリーと思っていた方がよいでしょう。
お役所ではないかもしれませんが、仕事を探す時や失業した時にお世話になるジョブセンターもドイツ語オンリーです。
4.就職
ドイツ語なしで英語だけで仕事を見つけることは可能です。現に筆者は英語環境で働いています。
が!
ドイツ語ができるとできる仕事の幅が広がるのは言うまでもないです。ドイツ語が話せたら、ここで働きたかった!!と思った求人案内は数知れず。
(こちらも参考に読んでみてください!【ドイツ就職】ドイツ語なし?ベルリンでの就職は英語だけで大丈夫?)
5.手紙が読めない
個人的にはこれが一番つらいです。
ワーホリでドイツにいた時は銀行くらいしか手紙が来ませんが(銀行を開設していれば)、いざベルリナーとなるといろんな手紙がやってきます。
健康保険やら税金のこと、全文ドイツ語で書かれているので、読むのが本当に大変。
今は手紙の内容はなんとな~く理解しつつ、重要そうなやつは翻訳機にかけたり、わたしより若干ドイツ語がわかるパートナーに読んでもらったり、会社までわざわざ持っていって同僚に読んでもらったりと、かなり不便。
6.結局ドイツ社会に入っていけない
安易に想像できることかと思いますが、ドイツ語ができないと結局ドイツ人の中に溶け込むことは難しい、としみじみ感じます。5年も住んでいるのに、ドイツの根本的なところが理解できてないと思うのは、やはりドイツ語ができず、文化の中に溶け込んでないから、と思います。
長くベルリンにいるならドイツ語は勉強した方がいい
思い出せる範囲で不便な場面はこのくらいですが、その不便さをストレスに感じないならば「ベルリンは英語で生きていける」は本当ですね。
ちなみに、筆者が今までドイツ語をやらなかったのは、「いつまでドイツにいるかわからないから」。と言ってもう5年が過ぎたんですけどw!!
たぶん数年経ってもドイツ語が話せない人の多くが、同じ理由でドイツ語をやっていないのではないかと推測します。
いや~実は何回かドイツ語コースには通ったんですけどね・・・全然身に付きませんでした。やっぱり「お金が続かない」ってことと、「いつまでベルリンにいるかわからない」というこの2大要素はドイツ語学習の妨げにしかなりませんね・・・
個人的にはもうドイツ語は自分に合わない言語だと認定して、もうやらないことにしました。「せっかくドイツに住んでいるのにもったいない!」と自分でも思いますが、もうね、無理・・・
でも長くベルリンに住むなら、絶対にやった方がいいです!ドイツ語ができると見える世界は絶対に違うから(当たり前だけどさ)
授業料が格安のVHS(ヴォルクスホッホシューレ)はオススメ!
結局ベルリンに来てドイツ語をやらない人の大半は「いつまでいるかわからないのに、その労力、時間、お金をかけたくない」ということになると思います。
でもそんなにお金をかけずにドイツ語を勉強できちゃうところがあります。授業料が格安のVHS (ヴォルクスホッホシューレ)です。
簡単に説明すると、VHSは市民学校で、公的機関が運営しているので、いろんな講座や習い事を格安で受けることができます。ドイツ語をはじめ、スペイン語や中国語の語学、それからお料理やヨガ、絵なども習うことができます。
ホームページはこちら → https://www.berlin.de/vhs/
VHSの予算とドイツ語の学習期間
毎日4時間、週5日の4週間コースで150ユーロ程でVHSでは授業を受けれます。
プライベートの学校だと、お安いところで毎日4時間、週5日の4週間コースで198ユーロくらいから受講できるので、月々50EURくらいの違いが出ます。
ちなみにドイツ語コースに1か月みっちり行ったところで、たぶんまだまだほとんどわからないまま終わり、2か月でちょっと簡単な会話ができるようになり、会話として成り立つのは3か月くらいからでしょうか。
もちろん授業以外でどれだけ勉強できるかでドイツ語の伸び率は変わってきますが、ドイツ語は総じて難しい言語だと心しておきましょう・・・。がんばって!
VHSの注意事項
ドイツ語が超苦手な筆者ではありますが、実は一応VHSに二か月ほど通ったことがあります。
その当時は超やる気でドイツ語も伸びてるなぁ!と感じてたんですが、フルタイムの仕事が始まってしまって、それどころではなくなってしまって、今にいたります。
とまぁ個人的な経験はどうでもいいんですが、VHSには注意事項があります。
それは、「安いので、とにかく人が殺到する!」ということ。筆者は申し込みをするだけで、2時間待ちました。
で、2時間後やっと順番が来て、スタッフの方とお話できたのはよかったですが、「ごめんねー。3か月先まで空きないよ」と言われ、撃沈。3か月も経てばやる気もなくなってしまいますよね・・・
以上のことから、VHSに行きたければ3か月前に申し込むことをおすすめします。
ちなみに、このページからコースを探すこともできます。空き状況を確認もできますので、私のように2時間を無駄にしたくない方はぜひこちらを使ってください。どこにVHSがあるかの確認はこちら。
最後に
1、2年でベルリンを離れる人はドイツ語はいらないと言い切ってはいますが、ベルリンに5年住んで思うことは、意外と「ベルリンには数年いるだけ」と思ってベルリンに来た人の方が長く住んでいるということ。
なので、「ベルリンは英語だけでも生きてはいけるけど、それでもやっぱりある程度のドイツ語は勉強していた方がいいよ」という結論ですね。
おわり