今朝、枇杷と散歩に出ると、街はいつもとはまるで違っていた。
人がいない。ショーウィンドウにはベニヤ板が打ち付けられ、店頭の商品も消えていた。
今日、この街には極右と極左の街宣がやってくる。
衝突に備えて、店は朝から身を固めている。
もちろん枇杷には、そんなことはわからない。
いつもの花屋の前まで来て、閉まった店を見つめていた。
毎朝かわいがってくれる店員さんが、今日は出てこない。
極右も極左も、選挙も法律も、枇杷には何の関係もない。
今日いちばん大切なのは、いつもの花屋さんが店を開けているかどうかだ。
でも、枇杷と平和に暮らしていくためには、政治がいる。
枇杷を養っていくには、私たちは安定して働き、暮らしていけなければならない。
その生活を支える制度や経済も、政治と無関係ではない。
動物がむやみに傷つけられないための法律もいる。
戦時中の日本では、軍需用の毛皮を得るために、飼い犬まで供出の対象になった。
私は、枇杷をそんな目には絶対に遭わせたくない。
政治を知らない枇杷と平和に暮らすために、
私は政治と無関係ではいられない。
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