レストラン・食

【ベルリン生活】ベルリンの食はまずい?

Last Updated on 2022年4月12日 by Jo

皆さまどのような週末をお過ごしでしょうか?本日まで暖かったベルリンも、夕方頃から雨が降り始め、温度がぐっと下がった。あぁ冬が来るな~としみじみしてしまった。何度も言うが、今年は夏が長かった。9月の半ば過ぎても半そででいられるなんてベルリンでは奇跡である。

さて、スペイン人の同僚が本日で退職してしまうので、チームでランチへ。私たち日本人を含め、ドイツ人、フランス人、スペイン人、パキスタン人、ポーランド人、中国人、インド人、ロシア人(最近までイタリア人もいたのだが、諸事情で退職)がいるインターナショナルな環境で働けている。

今回私たちが出向いたのは、とあるベトナムレストラン。あまりいいことは書かないので、レストランのリンクは張らないことに。まぁ写真があるのでわかる人にはわかると思うのだけれども。

プレンツ地区にあるベトナム料理屋。Google のレビューはかなりいい。

一見してもわかるように、ちょっとおしゃれなベトナム料理屋さん。ベトナム難民を多く受け入れてきた過去があるドイツでは多くのベトナム料理屋がある。

本日は人数が多かったから、みんなで座れる席がある場所ということでこのお店を選んだ。カレーがあったり、僧侶のランチ、怒ったイカ、なんて面白いネーミングがこの店の特徴である。ネーミングだけではなく、魚を海苔で巻いて揚げていたり、バーガーの付け合わせがキムチだったりと、ちょっと奇をてらったメニューでもある。

写真を撮るの忘れてしまったが、皆それぞれに頼んだメニューをおいしいと言って食べる。私はスパイシーカラマリ(イカ)を頼んだ。皆が言うように、おいしい、と言えばおいしい。

そして、おいしいと思わなければさしておいしくはない。いや、ちょっと違うな。おいしいが、特別おいしいわけではない。

そして、問題はここである。このレストランに限ったことではないのだが、多くのベルリンのレストラン(特に食べる機会の多いベトナム料理屋について思うのだが)が、こうなのである。おいしいと言えばおいしいが、正直普通。

せっかく頂いているので、おいしいと感じながら食べたいという無意識の圧力の元、おいしいと言ってるだけである。厳密に言えば、「普通」、英語で言えば、DeliciousとかGood とは言わず、Okと表現するレベルの味である。

ベルリン、引いてはドイツの食のレベルが低い、と言えばそれで終わってしまうのだが、出された瞬間からなんとなく味がわかってしまう。まずは盛り方が適当。はい、できた!盛り付け、どーん!みたいな。見た目より味、とは言ってもね、料理は目で楽しむものでもあるのだし。

そして味も、その見た目を裏切らない普通さ。味は本場のベトナム料理と言うよりは欧米人向けの大味、ソースは甘目。まずくはない、でも特別おいしくもないのだ。そしてこれ、このレストランだけではなく、ベルリンの多くのお店に共通するものだ、

絶対に料理している人はそのクオリティに満足していないが、まぁこんなもんでいいでしょ、これくらいのテイストであんたら満足するんでしょ?っていう味なのだ。ベルリンは食がまずいということを逆手に取ったような味。

私はそれを停滞の味と呼びたい。後退はしない、しかし進化もしない、という。

そもそもね、盛り付けばーん!でオッケーなのは、漁師だけ!つまり素材に自信があるなら、それでもよし、ということなのだ。素材に自信がないなら、盛り付けちゃんとした方がいいよ…とこっそりと耳打ちしてあげたくなる

すべて私の個人の感想、あるいは妄想かもしれないが、そういうのが透けて見えてくるレストランで、年を追うごとに食べたくなくなってきている。

料理ってさ、人の想念が入るというじゃない。愛情と言ってもいいかもしれない。愛情の入っていない料理が非常に苦手だ。料理人からしたら、愛情なんていちいちかけてられないよ!と言われるかもしれない。うん、分野が違えど、わたしにだってそれはわかる。だったら、プロ意識で仕事をこなしてくれ!と思う。

ここでいうプロ意識とは、やる気がないとしてもクオリティを一定に保つことができる、という意味だ。

これ作った料理人はやる気がなさそうだ…なんて客に思われる料理人はやはりプロではない。そう、つまりベルリンのレストランには圧倒的にプロが少ないのだ。いや、ちゃんとやってる人だってたくさん知ってる。でも前述したようなレストラン、あまりに多くないだろうか、ベルリンって。

と、この憤りを同僚に伝えていたら、同僚は味について別に何も思わなかったらしく、「ベルリンで日本のクオリティ求めちゃだめだよ、ベルリンできちんとしたものを食べたかったらお金を出さなきゃ」というコメントをもらった。日本のクオリティとは比べてはおらず、私が言いたかったのは愛情の問題(?)だったのだが、あることにも気が付いた。

もうこういう若いカフェ上がりのレストランでおいしいと思う時代はとっくの昔に終わっていたのだろう。それに気が付かず、20代と同じような感覚でいるから、こういうギャップが生まれてくるのだろう。それは正直レストランだけの話ではない。ベルリンという街に対して今自分が感じていることの縮図なのだと思う。

もう次のステージに行く時ですよ~というタイミングというものがある。それは案外こういう風にささいなシグナルを発しているものなのかもしれない。

でも同じく外国で頑張っている者として、前述のベトナム料理屋にはお互い精進しましょうね、と声をかけたいものである。




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