Last Updated on 2022年4月12日 by Jo
皆さん、どのタイミングで読書をしていますか?
わたしは寝る前に読書をすることが多いですが、間違った本のセレクトをすると寝れなくなってしまうことも…。最近吉田修一さんの「怒り」という本を寝る前に手に取ったら、続きが気になりすぎて寝れなくなってしまいました。
怒り (上・下)/吉田修一
日本で映画化もされたので、ご覧になった方も多いかもしれませんね。
わたしはまだ映画は観ていないのですが、小説が面白かったのでブログにてシェアします。
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*Amazon Primeでは追加料なしで視聴できます。
「怒り」あらすじ
八王子で暮らしていた若い夫婦が自宅で惨殺される。現場には「怒」の血文字が残されていた。
犯人は「山神一也」という27歳の男性。
早い段階で犯人の素性は割れ、誰もがすぐに事件は解決すると思っていた。しかし警察のまさかの失態により、山神を取り逃がしてしまう。
山神はすぐに全国に指名手配されるものの、その後の消息が一向につかめないまま1年が過ぎる。
そんな折、房総の港町、大都会・東京、それから沖縄の離島の3か所に身元不詳の三人の男が突然姿を現す。
房総で漁師として生きる父とその娘、東京で自分がゲイであることを隠しながら生きる男、それから奔放な母と一緒に沖縄の離島へ引っ越してきたばかりの少女たちの前に現れた素性のわからない男たち。それぞれの場所で暮らす人々は、ふらりとどこからともなく現れた男たちの素性を気にしながらも、日々の関わりの中でその男たちを受け入れていく。
ある人は目の前の男を信じることで、また別の人はもその男ときちんと向き合わないことで、もしくはその男の過去から目を反らすことで。
彼ら彼女たちの日常の中に素性不明の男たちはいつしか組み込まれていき、これまでもそうだったように平穏な日々はこれから先もずっと続いていくように思えた。
しかしある日、その平穏な日常は一変する。ある特別番組で「山神一也」の特徴が伝えられたのだ。
“顔面に三つに並ぶ珍しい黒子”
「山神一也の顔には黒子が三つ並んでいる」その瞬間に自分の中にとある顔が浮かんでくる。その顔に並ぶ三つの黒子。それは自分が関わっている身元不明の男の顔にあるものと同じだった―。
素性のわからない男。その顔に並ぶ三つの黒子。断片的な情報が繋がっていく。不確かな情報の中で、疑念だけが大きく膨らんで行く。
山神一也はどこにいるのか。それは一体誰なのか。自分の目の前にいる男は「その男」なのかー。
「怒り」という不穏なタイトル通り、“誰かの怒り”が最初から最後まで根底に流れ続け、人間の闇の深さにぞっとする一冊。
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吉田修一さんの作品はどれも面白いので、「怒り」とともに他の作品も読んでみてくださいね!
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初回投稿:2017年2月11日