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【読書記録2019】小説編 2

Last Updated on 2022年4月12日 by Jo

前回(【読書記録2019】小説編 1)に引き続き、2019年に読んだ本の備忘録をかねた本の紹介です。

読書をしたいけど、どんな本を読めばいいのかわからない!という方も、新しい作家を開拓したい!という方にもぜひ!

9.掃除婦のための手引き書 ルシア・ベルリン作品集

大好きな作家の井上荒野さんが読んでいらっしゃって興味が沸き、購入しました。アメリカ人作家の短編が収録されています。

日常を鋭い洞察力で見つめ、普通の人が気がつかないであろう些細なことを拾い上げ、文学に濾過したような文章たちだな、という印象を受けました。

「星と聖人」というはじめから3番目に収録されている短編は著者の子ども時代を連想させるようなお話で、「物心がついたころからずっと、わたしの第一印象はつねに最悪だった」から続くパートは、わたし自身も自分の子ども時代を思い出し、不覚にも泣いてしまいました。

そういう人の心の底にあるもの、もうずっと忘れているような感覚に、礼儀正しくコンコンとノックしてくるような文章です。特に不器用な子ども時代を送ったことがある人には懐かしく、しかしながら当時の苦さを愛おしく感じさせてくれます。

10.蜜蜂と遠雷(上・下)


初めての恩田さんの小説は、最近映画化された「蜜蜂と遠雷」。

音楽という、目に見えないものをよくもここまで音楽家ごとに差異化し、またそれを言語化したなぁ~!というのが感想。ストーリーどうのこうのというよりは、恩田さんの音楽の造詣の深さ、音楽を言語化する語彙力の豊富さ、小説化としての試みに対して敬意を表したいです。

ストーリーは、とあるコンクールに挑む音楽家たちのそれぞれを書いており、それぞれにストーリーがあり、それぞれに人生に対してや音楽に対しての葛藤があり、それらをタペストリーのように描きながら、音楽コンクールを介して多彩なストーリーが交わっていく・・・・という感じです。

11.むらさきのスカートの女

今村さんの小説も始めて読みました。

近所に住む「むささきのスカートの女」が気になって仕方ない「わたし」は「むささきのスカートの女」と友達になろうとあれやこれやと力を尽くします。なんとか「むらさきのスカートの女」が「わたし」の会社で働き始めた矢先、「むらさきのスカートの女」の人生があれよあれよと展開していき、ついにはわたしも・・・!?

「むらさきのスカートの女」とはいったい何なのか、そしてそもそも「わたし」は誰なのか? 軽快な文章なのでさらっと読め、読後感も悪くないですが、見ず知らずの他人に執着する人間の薄気味悪さがよく書けている作品でした。「わたし」はもしかしたらすぐ傍にいるのかもしれない・・・

12.パレード

都内の2LDKマンションに住む4人の若者たち。一緒に住んではいるけれども、「家族」とも「友達」ともいえない距離感で、一緒に住んでいる人が本当はどういう人なのかはわからない・・・これは一度でも住む場所をシェアしたことのない人だと感覚としてはわからない気もしました。

最後のオチに、その後の「怒り」や「犯罪小説集」につながっていくものを感じます。

小説の中に「お前の親父さん、あのどしゃぶりの雨ん中、きょろきょろ隣近所の表札を確かめ始めたんだよ。近所に『柳川』って家がないか、ずぶ濡れになって一軒一軒、表札を確かめて歩いてくんだよ」という一文がありますが、こういうところを見て、それを書く吉田修一氏の小説が好きだな、と改めて感じました。

13.吉原十二月

大籬・舞鶴屋に売られてきた、容貌も気性もまったく違う、ふたりの少女の幼い頃から花魁として大輪の花を咲かせるまでのお話。
1月から12月まで、四季折々を随所に散りばめた吉原小説。

14.吉原手引草

吉原一といわれた花魁葛城が吉原の街から姿を消した!

遊女の“足抜け”がご法度とされている吉原で一体何が起こったのか!?花魁葛城を知る人々からの聞き取り形式で物語りは進んでいきます。ページを読み進むに連れ、「なるほどな~一本取られた!」とにっとしてしまうような痛快な時代劇ミステリーです。

15.愛するということ

エーリッヒ・フロムの「愛するということ」と同名の、小池真理子さんによる恋愛小説です。恋に落ちた時、愛し愛された日々、そしてそれらに少しづつ日々が入っていき、完全に壊れてしまっった後の再生までのストーリーです。

他の小池作品と同じく、性愛にも重きを置きながらも、かなり愛について観念的なことが書かれています。

16.ふたりの季節

こちらも小池さんの作品。60年代を恋人として過ごした男女の再会から物語。

小説のあとがきを読むと、幻冬舎の見城社長から「あなたの書く60年代の小説が読みたい」のようなことを頼まれたことがきっかけで書いた作品ということです。70年代に青春を送った人ならば「懐かしい~」と思うかもしれません。それ以降の人たちにはそういうことがあったのね、くらいの感じかもしれません・・・

70年代ならば小池さんの代表作「恋」が圧倒的によいです。

ちなみに今小池さんの作品が何作かKindleの読み放題で読めるようです。

気になる小説はありましたか? 以上、2019年に読んだ本・小説編2でした!

ちなみに、わたしはほとんどの本はKindleで読んでいます(KindleはAmazonの電子書籍。楽天ユーザーはRakuten Koboから出ている電子書籍リーダーがあるようです。こちらの記事もご参考に海外在住でも読める!本は電子書籍が断然便利 )

わたしはドイツのAmazonで購入しましたが、日本語の本も問題なく読めますよ!

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