Last Updated on 2022年4月12日 by Jo
気が付けばベルリン生活ももはやまるっと5年(2013年にベルリンに引っ越し)がたってしまいました。
こんなに長くベルリンに住むとはまったく思っておらず、せいぜい半年、お金次第では2、3か月かな~なんて思っていたので、いろいろ感慨深いです。
ベルリンには正直いつまでいるかわからないので(これを5年間言い続けている。周りはわたしを“出る出る詐欺”と呼ぶ) 、そろそろベルリンの思い出だちをまとめようかと思って今回のブログを始めたわけです。
今日は個人的な体験になるかもしれませんが、「ベルリンに来て変わったこと」を書こうと思います。
1.Bio系の食べ物・化粧品をなるべく使うように
ドイツに来る多くの人がそうかもしれないのですが、「Bio系の食べ物・化粧品をなるべく使うようになったこと」が一番変わったこと、一番ドイツに影響を受けたことかもしれません。
日本と比べるとBio系の化粧品はとても安く手に入るので、WeledaやLavenaなどはよく使ってます。また、食べ物もなるべくBioのものを買うようにしてます。
Bioの食べ物って特別健康によいわけではない説も確かにあるんですが、わたしは以下の点が好きで買ってます。
- 環境にやさしい (食品および化粧品)
- 動物たちの飼育環境がよい (食品)
- 動物実験をしていない (化粧品)
いまだにハイブランドの化粧品も好きで使ってはいるのですが、基礎化粧品系はほとんどオーガニックにしてます。自分の体にいいものはもとより、動物たちにも優しいという点が何より好きです。
2.動物福祉に対する考えが変わった
もともと犬を愛してやまない女なので、ドイツのアニマルシェルターなどの取り組みには大きな関心を寄せていました。わたしがドイツに来るきっかけもドイツが動物愛護先進国という異名を取っていたからでもあります。
でも正直、ドイツに来るまで家畜の飼育環境なんて考えたこともなかったんです(でもドイツに来た時はベジタリアンだった)
上記のBioに関連することですが、ドイツでは家畜の飼育環境には厳しい条件があります。
この記事を読むと、日本が動物福祉分野で世界に後れを取っているかがわかります。
東京オリンピック・パラリンピックでアニマルウェルフェア(動物福祉)のレベルを下げないで!
ペット文化が浸透している日本ではありますが、家畜の飼育状況はまだまだ遅れている部分があり、これは日本が変えていくべきところ、ドイツに習うべきところだと思っています。
あと、似たようなことですが、犬の飼い方に対しても考えが変わりました。だってベルリンって飼い主と犬はいつも一緒ですよね!公園や森では自由に遊ばせている姿もほほえましいし、羨ましい。
それはドイツ人の、犬に対する厳しい躾の賜物。数年前までは街中ですらリーシュなしで犬を歩かせている人が大半でした(条約できてつながないといけなくなったと思うけど、ちょっと待て。今でも結構リーシュなしだわ)
3.経済的な強迫観念から自由になれた
もともとお金を持っていないことにそこまで不安はない人ではありましたが、ベルリンに来て、さらに「お金がなくても生きていける」と思うように。
ベルリンって一部の富裕層を除けば、結構皆一同にお金がない。人々の服装なんかからも推測できるように、貧しい都市でもあります(最近は変わってきたとはいえ)
フリーランスやアーティストが多い街だし、歴史的に見ても銀行家や投資家などのホワイトカラーの人々がお金を落とす街ではないので、皆つつましやかに、そして明日はわからない、ような生き方をしてます。
このことについては後述しますが、ベルリンは「お金がなくても人間そこそこ生きていける」ということを教えてくれた街でもあります。
4.働き方に多様性があることを知れた
人種や国籍、それからセクシャリティなどなど、多様性はベルリンの代名詞でもありますが、大きな都市であれば正直どこの都市でも多様性はあるもの。
でもベルリンに来て大きな衝撃を受けたのは、働き方。働き盛りの人がパートタイムで会社員もありだし(わたしもそう)、そもそも会社員という選択をしない人がわんさか。
アーティスト活動やってたり、自分の強みを武器にしてフリーランスで仕事を請け負っていたり。これは本当に結構な衝撃でした。
フリーの翻訳、ライター、整体師、ウェブデザイナーなどなど、いろんな職種の人がフリーランスで仕事をしているのを目の当たりにして、「わたしも何かできるかも・・・!」と思うようになったのはわたしの人生にとって大きなことでございました。
5.仕事の意識が変わった
実はわたしもフリーランスで仕事を請け負っていたことがあるのですが、いろんな事情から廃業してしまった経験があります。
今は会社員をしながら、副業としてやっている程度ではありますが、会社員として働くしろ、仕事への意識はだいぶ変わったと思います。
フリーランスを経て、だいぶ自分の仕事に対する意識は変わりました。「相手目線で考えること」とか「この挑戦が明日の自分の基礎になる」とか、ただやる気なく会社員をしていた頃は思ってもいませんでした、正直。
この項目は直接「ベルリンに来て変わったこと」ではないのですが、フリーランスの仕事はベルリンにいなければやっていなかったと思うので、その関係で挙げておきました。
6.働く上で男女は平等だと改めた
これもベルリンに来て、考えがだいぶ改められました。近年は変わってきているとは言え、日本ってまだまだ男尊女卑の文化が強いですよね。
わたしが日本で働いていたのは10年ほど前ですが、当時は「わたしは女だから、上のポジションにはいけない」と言ったような諦めはだいぶ持っていたように思います。わたしだけではなく、日本で働いている女性の方はこういう考えの人、まだまだ多いのではないでしょうか?
わたしの現在働く会社を見ても、上に昇るのに性別は関係ない、力のある者(ゴマするとかも含め)なら誰でも上のポジションに行ける土壌があります。
まぁでも男女同権とは言え、実際に出産するのは女性なので、妊娠・出産でキャリアを一旦ストップする必要があるのはどこの国でも一緒です。
でもそれを除けば、機会は平等。がんがんキャリアアップしようと思えば、性別はまったく関係ないという考えはベルリンに来て強くなったと思います。
7.論理的に説明と自分で考えるように
今でもあまり自分のことを論理的な人間だとは思わないのですが、ドイツで仕事をしてると(というか欧米で)、論理的な説明って本当に重要。
例えば仕事をやってると、まかされた仕事なのにどうしてもできないことってありますよね。わたしはあります。
そういう時、ただできないって言っても話にならないので、「できない。なぜならこういう背景があって(証拠も出す)、こういう問題があるのでできない」と説明した上で、
だったら何ができるのか、という代替え案を自分で提案することは本当に大事だと学びました。代替え案なしの「できない」は本当に上司の信用を失います。
だって状況をわかっているのは、わたしであり、あなたであるから。
その後自分のペースで仕事を進めることができるのもポイントです。
8.準備命になった
もともとほんとーに適当というか計画性のない、行き当たりばったりの性格のわたしではありましたが、これはベルリンに来て相当変わりました。
ビザとか仕事でいろんな痛い目を見てきているので、しっかりと準備するようになりました。これ、一種の自衛です。もう痛い目見たくない・・・
特にビザ関係は一歩間違えば、明日は日本なんてことにもなりかねないので、結構慎重に計画立てて進めるようになりました。
適当な自分、サヨウナラ・・・
9.ドイツでかわいく(美しく)はなれないと悟った
実はこの章が書きたくて、今回のブログを書こうと思い立ちました。ドイツって、ていうかベルリンって、ファッションや美容のやる気を奪う街ですよね。
わたしも4年目まではきちんとしてましたが、最近もはやあきらめました。誰も容姿でけなしたりしてこないので、人間がのびのびと生きられる場所!と思う反面で、
特に誰も誉めてもくれないので、女としては廃れていく気がします・・・
ジョシリョクってなんだっけレベルです、ほんと。
10.家の重要さを知った
ベルリンだけではなく、北国に住む人たちって冬は外が寒いから基本的に家に閉じこもりがち。だからか、とにかく自分の家を心地よい空間にしようという気持ちが働くみたいです。
私は今までどこかに定住したことがなかったことが関係はしているけれど、ベルリンに来るまでインテリアにそこまで深いこだわりを持ったことがなかったのですが、ベルリンに来てだいぶ変わりました。
ベルリン情報発信の草分け的存在の久保田さんのベルリンのインテリアの本はだいぶ参考にさせていただきました。
お部屋作りって楽しいんだ!と教えてくれたのはベルリナーたちでした。
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11.お金を稼ぎたいと強く思うようになった
「3.経済的な強迫観念から自由になれた」と矛盾するようですが、これもベルリンに来て変わったこと。
お金がなくても不安ではないし、お金がなくてもベルリンでは生きてはいけるけれど、数年ベルリンでお金がない暮らしを楽しんでいると、ふと飽きる瞬間が来たんですよね。
これはどうでしょう、ベルリンではあまり聞かないかもしれません。でもわたしには突如その瞬間がやってきました。
「お金がなくても自由に生きれる街ベルリン」はベルリンの魅力でもあるんですが、わたし自身そのぬるま湯の中でぬくぬくとしているうちに本気の貧乏生活を体験したことがありまして、不安はあまりなかったんですが、逆に「いや、こんなんじゃだめだ!」と思うに至りました。
これはあれですね、ベルリンにある程度長く住んだ人が感じることかもしれません。
12.結婚という呪いから解かれた
わたしはあまり結婚願望が強い方ではないですし、結婚は絶対にしたくないというわけでもないです。
法的な結婚は正直してもしなくてもどちらでもいいな、と思います、愛し合ってさえいれば!
でも、子ども問題は別です。
わたしは2018年現在で35歳になるので、子どものことは正直気になるのですが、
まぁおそらくタイミングというものもあるので、子どもができたらうれしいけど、できなかったらできなったの人生を歩もう、と思えるのは、ベルリンのこの自由な空気のおかげかもしれません。
だぁーれも干渉してこないし(でも最近病院に行く度に「子どもはどうするの?35歳ならそろそろ生まないと!」とベルリンでさえ言われる。生理学的にはそういう年であることは間違いない)
まとめ
思いつくだけ書いてみましたが、まだいろいろあるかもしれません。こうやって書きだしてみると、結構ベルリンに来て変わったってことでしょうかね。
みなさんももし「わたしはベルリンに来てこう変わったなぁ~」ということがあれば、教えてください~